くりたのブログ
正倉院展。
先日のことになりますが、
今年も行って参りました!正倉院展。
第73回目の開催となる本年ですが、昨年に引き続き「完全日時指定予約制」での観覧でした。
時間帯も指定となっていて、制約も多いのですが、
こんな時期なので仕方ありませんよねー。
なんとか事前に予約を済ませ、秋晴れの中、観に行って参りました。
正倉院展とは、ですが、
東大寺正倉院に納められている宝物の中から60件ほどを、
秋の曝涼(宝物の「虫干し」のこと)の時期にあわせて、
年に一度だけ、一般に公開してくれはる、という奈良国立博物館の特別展、なんですよね。
他の展覧会とは違い、全国を巡回したりはせず、
奈良博でのみ開催されるので、毎年楽しみに必ず訪れる、というファンの方も多く、
私も、その一人!なんです。
例年だと、大混雑必至!の展覧会なんであります。
今年の目玉展示品としては、
円い胴に見事な螺鈿が散りばめられた、琵琶に似た「弦楽器」や、
文房具では、当時に実際使われていた「筆」、装飾の豪華な「すずり」、
法要でお香を焚くための台になっていた漆の「盤」など、
合わせて、55点が展示されていました。
件数はやや少なめかなー、という印象はありながら、
観覧の際の人数制限もあり、比較的ゆっくり、ゆったり館内回ることができ、
じっくり説明のキャプションなど読みながら、の観覧でした。
ちょっと前までだと、人混みを掻き分け、かきわけ、
やっとこさ展示物を一瞬だけ目に収める、という感じでしたものね。
そんな中、私がとりわけ気になったのは、
古文書コーナーのとある一つ、「続修正倉院古文書」の中で、
とある写経所の役人が書いた、不参願い出の文の一節。
「お腹が痛いのが治らないので、ちょっと仕事へ行けません、
もちろん、治ったならすぐにでも行こうと思ってたんですけど、治らずスミマセン、
どうか責めんといてください」
というような内容が、切々と綴られていて、
今だってありそうなこんな事態、
奈良時代を生きるお勤め人の悲哀、というか心情が、妙に身近に感じられ、
とっても親近感を覚えました!
昔も今も、変わらない部分ってあるんですよね。
にしても、自分の書いた欠勤申出書が、
後世にこのような形で日の目をみて、公開されることになろうとは、
絶対に思いもしておられなかったことでしょうね!
(ちなみに、これを書いたのは、後家川麻呂(ごけのかわまろ)という名の方らしい。川麻呂、ドンマイ!)
、、という訳で、
今年も天平の息吹、しっかりと感じて、眼に心にリフレッシュして参りました!
また、来年も楽しみに参りますー。
さて、最後に。
奈良博までの道すがら、今年も鹿さんと戯れてまいりました。
「コロナ期で観光客数が減っている=鹿せんぺい供給量が減っている」、こともあって、
最近は少々アグレッシブだぞ、という噂を聞いていたので、
警戒気味で臨みましたが、意外にも、皆さんおとなしめでした。
バンビちゃん、かわいい!
戯れるー。かわいいー!
長老を遠くから望む。(→こういうタイプには近寄ってはいけないと思う)
公園内、一部色づきも見られました。
、、、と、なんとも長閑に、バンビちゃんたちに癒されて、すっかり気分を良くしていたんですが、
ほんのちょっと気を緩めていた、その時、
柵越しにいる鹿さんを眺めていたら、
むくっと立ち上がり、
すごいスピードでやってきて、
何にも持ってないよー!と叫ぶのに、
何かおくれ、と言わんばかりのこの眼圧。
本気度満々のこの顔に、もはやかわいいとは言ってられず、
ぎゃあっっっ!!!!と、本気で後ずさり。(→柵があって良かった)
理由はわからないんですが、なぜかいつも狙われがちな私。
小さき頃、遠足でお弁当を獲られそうになったあの日から、
その傾向は変わらへんのよな、、、と、再認識致しました。
そのかつてのトラウマをなんとかしようと、毎秋交流を試みはや10年以上になりますが、
なかなか距離は縮まりそうで縮まりませんー!
残念ですがまた、来年!
せんとくんも、またねー。