くりたのブログ
木の芽。
お写真、今の時期頻出!の葉っぱ、「木の芽」です!
山椒の若い葉、木の芽。
筍はもちろん、他の炊き合わせ、和え物、
「木の芽味噌」という形で必ずこの時期お出しする、お豆腐の田楽、等々、
店の春のお献立には、その側に寄り添うことが多いのが、この葉っぱです。
写真に撮ろうとして、葉の盛り位置を少しずつかえる間だけでも、
ふわーっ、ふわわーっ!と、辺りには独特の香りが漂います。
ああ、ほんまにこの季節なんだなあ、、、、と。
この、鼻をかすめるこの一時が、
季節を確実に感じさせてくれる瞬間であったりもします。
今では促成栽培で年中見かけることも多くはなっていますが、
まさに!の本番は、やはり春。
ちょっと刺激は強いんだけれど、なんだか優しく馴染むこの香り、が、
今から活動時期だぞーー、という動き出しのこの時に、
実にしっくりきて、自然と良きスイッチとなっているような気もいたします。
言わずもがなですが、筍との相性は本当に◎!
店では、今が美味しい桜鯛の炊き合わせを合わせたお品をお出しするのですが、
甘くて香り高くて、繊細な筍の風味と、
甘辛く炊き上げた天然の鯛と、
そこにこの木の芽がアクセントとなって、
全体が、実に心地良き風味となるんです!
木の芽があることで、お皿の中できゅっと味に変化が生まれて、
バランスが整う感じがあるんですよねー。
山椒って、
若い葉の頃の木の芽は、上述のようにあしらいに、
花は花山椒、実は実山椒、
そしてそれが熟して加工されたものは、山椒の粉、と、
成長段階で色々と使える、植物なんですよね。
日本人にとっては非常に身近な香辛料でありながら、
かなり特殊な風味かとも思うので、
きっと日本特有のもの、味覚ということになるんだろうなー、と思っていたのですが、
10年ほど前、山椒の扱いを教えてくれないか?と、
欧州からのあるお客様がお尋ね下さり、びっくり!したことがありました。
今までにはない香辛料として、 山椒が世界で注目を集めているとのこと、
その後、メディア等の情報により知ることとはなりましたが、
日本人にとっては、山椒って欠かせぬ香辛料のひとつ、なので、
なんだか嬉しい思いがしたこと、よく覚えています。