くりたのブログ

鯛牙。


いきなりの、歯のお写真。
これ、「鯛の歯」なんです。
今が美味しい、天然の真鯛
これからますます、脂がのってきます。
この時期のものは特に「もみじ鯛」とも呼ばれ、
上品な旨味、美味しさが格別なんです!
店でももちろん、
お献立の中ではこの時期欠かせぬ主力メンバー!で、
今は、
一旦焼いて、そこから丁寧に骨を取り去り、
身をほぐして、
それを他の食材と共に土鍋で炊き込む、
秋色ご飯
という形で、熱烈登場中!なのですが、
その仕込みの過程で、ほぐす作業をしている間に、
いつだって惹きこまれてしまうのが、鯛の骨
「鯛の鯛」を探したり、「九つ道具」と名付けられた部位を探したり、と、
鯛の骨って、何かと魅惑的!なんです。
(かつて、何年も連続でブログにてご紹介をした記憶があるので(!)、
今日は詳細は割愛しますが、この鯛骨に、
はまりしていた時期がありました!笑!)

それが、今新たに気になっているのは、
この「鯛の歯」なのです。
以下、少々私事のお話にはなりますが、
実は私今、とある習い事をいたしておりまして。
そのお教室で、
「次回作業に使いますから、
「鯛の牙」を持って来て下さいー。」

との、先生からの仰せがあり。
(どうやら、細かなものを磨くための道具として、使うらしい。
まだまだ超初心者ゆえ、どんな使い方をするのかは、未知の状態なのです!

そんなことならお安い御用ー!と
それから、鯛の歯は捨てずに収集する、ということを日課にしていたのです。
でも集めれば集めるほど、
その形に、とある発見が。
どうも、牙の先がまるっこい!

写真はそんな中でもまだ尖ったものを選抜し
撮影したものなのですが、
集めたほとんどのものが、先が丸いのです。
その第一の理由、
これ実は、「天然もの」であるから、なんですねー。
自然の鯛は、激しい潮流の中、
引きちぎったり、噛み砕いたり、食いしばったり、
しながら、
必死で餌を捕獲せねばならず、
どうしたって歯は丸くなる、らしい。
また、
それだけ美味しい餌を、自然の状況の中で食し生きているからこそ、
身は程よく肥えて、かつ鍛えられ締まりも良くなって、
そこから、極上の、とことん上品な味わいの旨味!というのが
生まれるんですよね。
しかも、

漁場により違ってくるのだけれど、
海老なんかを食する鯛と、
貝類を食する鯛、
やっぱり、貝を主に食べてる方が、もっと削れてたりするから、
どこらへんで獲れたもんか、ということでも歯の感じは違ってくるでー!

と、大将。
歯ひとつからでも、
いろんなことが推察できて、
身の持つポテンシャルまである程度想像できてしまう、というのは、
これ、面白いことだな、、、!と、
改めて感じ入った次第、です。
これからが美味しい、紅葉鯛。
今からますます、脂がのってきます。
間違いの旨さ、ですよー。
是非に!
(今日は歯だけのご紹介ですみません!)
削れて丸くなった牙をみると、
「ああ、厳しい潮流の中、
餌に必死に食らいついて、
立派に大きくなったのだなー」
と、
その美味しさを想像してしまいますね!
でも、今回私が個人的に下されたのは、
「鯛の牙を持って来て下さい」という
ミッション。
摩耗したものでも良いのか、どうか、
しかも、
私が日々集め得るのは、
「塩で程よく焼いたあと」か、
「甘辛く程よく炊いたあと」の歯なんですが、
それでも果たして、OKなのか、どうか。
すでに沢山集めた、「鯛歯コレクション」前に、考えあぐねています。
また先生にお尋ねしてみたいと思っています。

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