くりたのブログ

小蕪。


お写真、「小蕪」です!
まさに、今が旬。
写真のものは、京都は亀岡から。
色白で艶やか、
「べっぴんさん」の小蕪、入荷しております。

店では、定番の「ふろふき鏑」に。
綺麗に飾り切りをして「菊型」にしたものを、
昆布でシンプルにさっと炊いて、
出来上がりには、自家製の柚子味噌をとろっとかけて、仕上げます。

蕪の持つ美味しさを、とことん引き出して、
その甘み、野菜のもつ旨味を味わっていただくお料理なのですが、

「どうしたら、こんなに美味しくなるのですか?」

「じっくり時間をかけて、火を入れるのですか?」 と、
よくご質問を頂きます。
でも実は、このふろふき蕪に関しては、
時間をかけません
上に「さっと」と書いた通り、
この小蕪のふろふきは、全ての作業の時間を最小限に
これが鉄則、なのです。

お客様の御来店時間に合わせ、そこから逆算して、
飾り切りの作業に取り掛かります。(多少の余裕は持ちますが)
ですので、場合によっては、
すでにお客様が御来店になっている状況の中で、
えっさほいさと、カットをしている、なんてこともあるくらい。

生の状態から、皮をむいて飾り切って、
ほぼ間を空けずに、火にかけます。
そしてその時間は、ほんの十数分。
中まで程よく柔らかくなるその時が、
お出しするタイミングとちょうどになるよう、
機をはかる、んですね。
小蕪に関しては、
火にかけすぎて、
ぐずぐずになってしまうこと、
それが、いけない。
甘み、旨味がどんどん外に出てしまいます。
ちょうどの火の入り具合、それを目指します。
そして、個々の作業も素早くささっと、
それがポイント、なんですよねー。

なんでもじっくり「時間をかける」ことが良いかといえば、
さにあらず。
素材毎に、美味しさの引き出し方、かわってきます。
しかも、同じ素材であっても、
個々に個体差もあったりしますから、
それがまた難しさ、でも、面白さ、であったりもするんですよね!

「蕪が本当に甘くて、美味しくて、
あんまりに美味しいものだから、お汁まで頂戴してしまいました、、、」

と、嬉しいお声を頂くことも、しばしば。

本当に、しみじみ、美味しい。
しみわたるように、美味しい。
じわわわっっっとくる、美味しさ、なんですよね。
旬の野菜の持つ力、ほんまにすごい!です。
小蕪、これからしばらくお献立に登場予定です。
ほっこりしますよー。
皆様、是非に!

この小蕪が、
とことん、美味しいんです。
甘みが、しみます。
自然の、甘み。
くうっと、しみます。

 
 

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京料理 くりた

京都市下京区⻄⽊屋町四条下る
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