くりたのブログ
ルイベ。
お写真、「トキシラズのルイベ」です!
今の時期わずかに入荷のある、「トキシラズ(時不知)」、
見ての通り、「鮭」のことではあるのですが、
通常の鮭か、と言われれば、さにあらず。
秋に獲れる秋鮭とは違い、
ロシアの河川で生まれた鮭が、太平洋を回遊して、
最終的に自分が生まれた河川へ産卵に戻るその途上で、
日本の三陸、北海道沖でわずかながら捕獲がされる、
というのがこの、「トキシラズ」、なんです。
脂がのって、旨味は濃厚、
秋の鮭とは違う特別な美味しさ(もちろん、秋鮭だって抜群に美味しい!のですが)
があります。
、、、と、
トキシラズのことを語りはじめると、
それこそ随分と時間を要してしまいますので、
今日は、その調理法のひとつ、「ルイベ」について、を。
「ルイベ」、
北海道の郷土料理である、とよく言われますが、
元はアイヌ民族の調理法で、
獲った鮭などの魚を、雪の下で冷凍保存し、
少しずつ切り分け食する、ということがされていたらしく、
「ルイベ」の名も、アイヌ語からきているんだとか。
保存食、という一面があるのはもちろん、
凍らすことにより、アニサキス等の寄生虫が完全に死滅するので、
安全に美味しく、頂くことができる、
という、実によく出来た、調理法なんです。
口に含むと、
半冷凍状態なので、まずはひんやり、
食感は、シャリシャリ、
しだいに、熱でだんたんと溶けていくうちに、
旨味が口の中にじわわっと広がっていく、という、
この「旨味を感ずるまでの過程」が、
なんとも、心地が良くて!
やみつきになるんですよねー。
それで、このトキシラズをルイベにすると、
、、、、と語り出すと、また長くなりますので、
それは、また次の機会に。
にしてもこのルイベ、
本当に素晴らしい調理法だな、といつも思うのです。
鮭に限らず、鱒なんかもルイベにすることがありますけれど、
石狩や根室、あるいは海外では、
その他色々なものが冷凍のお刺身、
というような形で食されている、ということ、
よく耳にします。
興味深いところ、です!
トキシラズのルイベ、
日によりお献立に登場いたします。
冷んやり感、
濃い旨味が、
たまらん、のですー!