くりたのブログ
小鮎。
いいお天気!一日気持ちの良い快晴であった京都です。
季節の境目、その「移り変わり」の部分がだんだんと少なくなっている!
なんてこと、最近よく言われますが、
そういう意味では今日はきちんと、5月らしい、お天気。
暑すぎず、寒すぎず、「暖かい」や「涼しい」の言葉もちょっと違う。
風は少々強いながらも、爽やかで。
この清々しさ、ほんとに今のうち!
存分に、味わいたいところですよねー。
さて、お写真は琵琶湖の「小鮎」!
氷魚でもない、稚鮎、でもない、
この大きさは、「小鮎」なのです。
体長は6?8センチ程、湖西の堅田であがったもの。
見ると、小さい身体ながらも、
色合いはすでに鮎の風貌!ですよねー。
ところでこの琵琶湖の小鮎、
成長したらいわゆる大きな「鮎」になるのか、と言えば、
実はそうではないのです。
琵琶湖の鮎にはそう一口では言い切れない、
特殊な生態があるんです!
基本的に、鮎の生態は、
川で産まれて、海に降りて、
また幼魚期のうちに川をずっと遡って成長して、
産卵期にまた川を降りて河口付近で産卵をし、一生を終える、
というのがライフスタイルなのですが、
(一年で生涯を終えるので、漢字では鮎を「年魚」とも書くんですよねー)
琵琶湖の鮎に限っては、少々事情が複雑で、
琵琶湖を海代わりとして、基本的生態通り、湖に注ぎ込む川に遡って、
一般的な「鮎」の大きさに成長するもの(=オオアユ)と、
川に遡上せず、一生を琵琶湖で過ごし、
成魚となった後も、大きさが小さいままで
その大きさのまま、産卵し生涯を終えるもの(=コアユ)
が存在するんだそうです。
不思議ですよねー。
写真のものはおそらく遡上することはないコアユ、に分類されるのですけれど、
鮎のように 海と川を行き来する魚の生態って、本当に不思議。
また、こと琵琶湖に限っては、独自の生活史を確立させているものも多いので、
これまた、不思議!
ともあれ、小鮎、
味はとっても美味!です。
鮎の美味しさを小さくぎゅっと一口で味わえるよう、
コンパクトにまとめた感じ。
ぱくっと一尾を口にいれると、
旨味、そして鮎ならではの苦みが、上手く調和した味わいが口一杯に広がります。
氷魚(=ざっくり言えば稚鮎よりも小さいもの)や、
稚鮎(=ざっくり言えば小鮎よりも小さいもの)よりも、
より一層、鮎らしく、ぱつん、と鮎が一口で味わえる感じ。
小鮎、あとしばらくの間、八寸の中のお一品として登場予定です。
初夏の味覚、です。
皆様、是非にー!