くりたのブログ
鹿ヶ谷かぼちゃ。
ひょうたん型の、まるでオブジェのような見た目を持つ、このかぼちゃ。
名前を「鹿ヶ谷かぼちゃ」と言います!
まずはこの姿に目が留まる、という、
何とも言えん魅力のあるこのかぼちゃ、
実は起源は古く、
江戸時代(一説に文化年間!)にまで遡るといういわれのある、
歴史ある、京野菜の一種、なんであります。
京都では割と知られている南瓜なのですが、
(とはいえ、中央市場、錦市場等の市場では見かけますが、
一般的なスーパーではほとんど見る機会が無いように思います!)
生産量、流通量が極端に少ないため、
他の京野菜よりも、知名度は低いかもしれませんねー。
古くは鹿ヶ谷一帯(銀閣寺の近く、です。「鹿ヶ谷の陰謀」の鹿ヶ谷ですね!)が
主産地であり、
明治時代は京都市民の消費する南瓜の大部分は、
この鹿ヶ谷かぼちゃであった、そうなんですが、
大正、昭和に入り
新品種である菊座種の南瓜が市場に広まるにつれ、
その競争に敗れ、結果、需要の減少とともに、
栽培数も少なくなってしまった、とのこと、です。
(参考『歳時記 京の伝統野菜と旬野菜』トンボ出版より)
実は水分量が非常に多く、味も比較的淡白なので、
お料理に使うには、少々工夫がいる!というのが実情、で、
食用、というよりは、むしろ装飾用、としての需要の方が、
若干多い、というのが現状かもしれません。
おそらくそういう面も、新種の南瓜に市場を取って代わられてしまった、
という一因だったのかもしれませんね。
でも、実際に目にする機会は少ないにせよ、
何とはなしに耳にすることの多い、という、
(左京区の安楽寺のかぼちゃ供養の行事など、
中風除けとして、鹿ヶ谷南瓜の炊いたんを振る舞われる行事ごと、として、有名ですー!)
そんな、かぼちゃ、なのです。
何はおいても鹿ヶ谷かぼちゃの魅力と言えば、
やっぱりこの、姿。
くびれのある、その形。
非常に美しくて、存在感があって。
この瓢型の輪郭こそが、鹿ヶ谷かぼちゃ、です!
なんとかこの形を活かした、面白い料理法が見つかれば良いのですが、
今シーズンも、大将の研究は続く模様。
(毎年、あれやこれやと試作してはるんですけれどねー。
鹿ヶ谷かぼちゃ、食材としてはとっても手強いのです。
ううん、、、表現の仕方が難しおす。まあ、察しとくれやす(笑!!!))
今年もひとまずは、
夏の風物、ということで、
カウンターの隅に、お飾りさせて頂こうと思っています!
これから御来店の皆様、是非ご覧になって下さいねー。
さてさて最後に余談ですが、
この7月末で、「くりたブログ」、無事3周年を迎えることが出来ました!
1週間にだーいたい2回、の更新を目標に(!)、
時に滞りがちになったり、
かと思えば、ばばばっと連日更新してしまったり、しながら、
やっとこさ記事数も300件を越えました。
気まま、気まぐれブログにて、ただただ恐縮なのですが、
それでも、
「読んでますよ」とお声掛け下さった皆々様、
本当に、本当に、有り難うございますっっ!
生来の照れ屋ゆえ、
あんまりその嬉しさ表情に反映されていないかもわかりませんが、
心ではスキップ(というか、小躍り。)しております(笑)
ともあれ、
これからも、不定期更新になるかとは思いますが、
食材のこと、京都のこと、色々綴っていこうと思いますので、
これからも、どうぞどうぞ、宜しくお願いいたしますー!