下あごの出た顔。
全身はオレンジ色のドット柄、というか、斑点模様！
なかなかにインパクトのある（！）、このお魚、
「アコウ」です！
一般的な名称は「キジハタ」、
アコウは、関西、瀬戸内あたりの地方名、で、
場所によって、色々呼び名が違うようですが、
まさに今旬をむかえている、ハタ科の魚であります。　
（ちなみに、関東方面で「アコウ」といえば、
「アコウダイ」のことを言うらしく、これはまた全く別種の魚になるんだそうです！）
海釣りなどされる方にとっては、比較的馴染み深く、
でも一般的にスーパーなどでは、
あまり見かける機会の少ない魚かもしれませんね。

見た目としては、
この斑点を美しいと見るか、あるいはその逆に見るのか（笑！）、
人により意見の分かれる所、ではあるような気がしますが、
印象深いものであるのは間違いなく、
私も見るなり、
「写真撮ってもいいですかっっ！！！！」
と、ちょっと触ろうとしたところ、
「トゲがあるから、気いつけやっっっっっ！」
と、すかさず、大将。
一体このドット柄のどこに棘が隠れているのか、と思いきや、

それは、えら蓋の、先端！
スズキ目の魚にはこの棘があるいことが多いんだそう。
意識せずにふと触って、えらいことになることあるから、
気をつけなあかん、（＝大将談）とのことです。
美しいものには、棘。
あるんですよねー（！）。

そして、味、ですが。
これが、 美味！
なんといっても、まずはその 食感。
店ではさっと湯引きしたものを、
お造りとしてお出しするのですが、
皮に近い部分は湯を通したことにより、程よく柔らかく、
そして、中心部分の身は、こりっとした歯応え。
そして、噛んでいくうちに、
口の中に旨味がじわっと広がっていく、という感じ。
見た目とは裏腹に、なんともスキッとした、淡白な後味の良い旨味。
店では、オクラ入りの薬味醤油と合わせて、
お召し上がり頂くんですが、
このマッチングが、ほんまに◎！
なんかね、梅雨時分の今の時期にぴったりの、お味。
アコウの食感＋さっぱりとした旨味＋オクラの粘り＋造り醤油、の組み合わせ、
湿度も高くて少々蒸し暑い、という今の季節に、
すとんっと落ちる、ような、しっくりくるお味なんです。
これはね、間違いないですよ！
皆様、是非にー！