久しぶりの唐辛子シリーズ、
今日はご存知、「万願寺とうがらし」。
最近では、京都以外の地域にも流通しているようなので、
これは、有名ですよね。
夏の京野菜と言えば、の万願寺、です。
京都では夏の間、一般的にも入手は容易いですし、
また、家庭菜園で自ら栽培する方もおられたりするので、
（でも上手に栽培するのは難しい、とのことですが）
手軽に利用出来る、最もポピュラーな京都の夏野菜、と言えるのでは、と思います。
京都，及び近郊の皆様はこの夏、食卓に上る機会も多かったのではないでしょうか？

さて、この万願寺とうがらし、
京都の舞鶴の万願寺地区で広く栽培されていたことから付けられた名称で、
伏見甘とうと、ピーマンの外来種の掛け合わせにより
大正末期頃に誕生した品種である、と言われております。
１５センチ程の長さに、しっかりとした厚い果肉、これが特徴。
とうがらしの王様、などと呼ぶ声もあるようですが、
納得！の大きさ、そして存在感。
でも、見た目こそゴツい感じがしますけれど、
果肉は程よく柔らかで、そしてもちろん、辛くは無い！んです。

実は万願寺、昔はよく、
辛いものが混ざっていたりする事がありました。
日々の仕入れの中で、
必ず数本はその、「当たり」が混ざっており。
店では１本を丸々、焼き浸しにしてお出ししたりするので、
事前にその「当たり」を確認することも出来ず、
難儀していた頃もあったのですが、
今では品種改良も進んで、そんな辛いものに出会うこともなくなりました。
研究、改良が重ねられ、今がある、という現状なんですよねー。

万願寺、店ではもっぱら焼き浸しにいたしますが、
炒めても、焼いても、揚げても、
肉厚でしっかりしているので、どんな風にも調理ができる、優れものです。
ビタミンC、食物繊維もたっぷり！なので、
まさに、日焼けをしがちな夏にこそ！の食材。
夏の間に、旬の良いものを沢山頂きたいですよね！