くりたのブログ
鰻。
今日は、土用の丑、鰻の日!ということで、
大将は朝からせっせと大量の鰻をつけ焼き(=蒲焼)に。
関西風は、鰻を腹開きにして、直焼き(じかやき)にいたします。
頭をつけたまんまの状態で開いたものに串をうち、タレをつけながら焼くんですね。
関東風の焼き方との違いが良く言われる所ですが、
関東では、鰻を背開きにして、一旦白焼きにし、その後蒸して、
タレにドボンとつけたあと、再度焼いて仕上げる、という行程を経るんですよね。
「関東では切腹のイメージを忌み嫌う事から、腹開きではなく、背開きにされる」
という説もよく聞きますが、
大将によると、
「関東圏の鰻は、地質上、多少泥臭い。そこで、その泥臭さを抜くために、
蒸すという行程が入る。蒸す事でいらん脂、臭さを落とす。そしてその次、
焼くときに串を打つ際、腹開きにしたのでは、串を通す両側の部分が薄く
なってしまい、どうしても身が落ちやすくなってしまう。なので、背開き
にして、両側を分厚くして、抜け落ちにくくしてる。一方、関西では開いた
そのまんま直に焼くので、抜け落ちる心配ないから、腹開きで、ええねん!」
ということなのだそうです。
背開き、腹開きの違い、調理法を見れば、
なるほど理にかなったことなんや!とわかりますねー。
また、関西風の焼き方はじっくり火を通す必要があるので時間がかかるため、
人口の多い江戸では、蒸した状態で待機しておいて、注文が入れば
最終行程の焼き作業に一気にかかれるという蒸し焼きの調理法のほうが
文化として馴染んだのではないか?ということです。
鰻ひとつとっても、奥が深いのですねー。
関東風は、ふんわり柔らか、
関西風は皮がぱりっと、適度に身がしまり香ばしく、と言った印象でしょうか?
好みが分かれる所ですが、実は私は両党派。どちらの調理法も好き!です。
(そんな人はうちの鰻は食べんでもええ!(怒)といつも大将に
怒られるのですが、どっち派か決めんとあきませんか?(悩))
どちらにしても、身体が弱りがちな今の時期、スタミナのある鰻を食する事、
これも理にかなったことやなあ、と思います。
しっかり滋養をとって、これから来る暑い夏を頑張って乗り切りたいですね!