くりたのブログ
鹿ヶ谷かぼちゃ。
お盆が過ぎて、心無しか暑さも幾分ましのような気がしています。
夜の今も、ほんの少ーーし涼しくて、身体中がホッとしているのがわかります。
とは言え、このまま一筋縄ではいかないのが盆地の夏!
なんとかこのままバテぬよう行きたいと思う、今日この頃です。
さて、お写真。
前回からカボチャの話が続きますが、
これも忘れちゃいけない夏の定番、「鹿ヶ谷かぼちゃ」ですー!
伝統的京野菜の一つで、起源は古く江戸時代にまで遡ると言われています。
まず目を惹くのは、この形!
くっとくびれたヒサゴ型、なんですね。
このくびれ、例えば枠の中に入れて、等、矯正されて出来るのではなく、
栽培の過程で自然とこの形になっていくんです。
こんなに特徴的なビジュアルなのに、
きっと、あまり知らないな、、と思われる方も多いかもしれません。
理由は、圧倒的に生産量が少ない!からなんです。
というのもこの南瓜、
実は、水分量が非常に多くて、炊くとべちゃっとしてしまうんです。
しかも、お味も控えめ、(→控えめな言い方!)
かぼちゃに求めたくなる、ほっくり感も、やや少なめ、なんであります。
明治期頃までは、京都市内この南瓜が主流だったとのことですが、
菊座型の現在の南瓜の登場により、その甘さ、美味しさの方が受け入れられるようになり、
結果、市場を取って代わられてしまい、
次第に、流通そして生産が下火になっていってしまった、という事情があるんですね。
今では栽培の農家さんも限られていて、
食用というよりは、(これを食する行事ごともあるのですが)
もっぱらお飾り用としての需要で、市場でも扱われることが多いように思います。
なので、大きさ、形、バランス等を見て、
今年はこれにしよう!ってな感じで、毎年店にお迎えしております。
バランスが整っているものは値も高かったり、
また、すでに食用として普段使いなど出来ない位のお値段でもって、
取引されているんですよー。
さて、今年入荷の鹿ヶ谷。
大きめで、くびれも程よく、バランスも良し!
色目は黄味がかっていますけれど、
どことなく、落ち着いた風格があります。
これからしばらく傍らにお飾りさせて頂きます。
御来店の皆さま、あ、あれやな!と思っとくれやすね。
くびれー!
見事ー!
うらやましー!