くりたのブログ
ワタリガニ。
カニの話が続きますが。
お写真、ゴムでしっかりと動きを制止されて入荷して来たのは、
「ワタリガニ」です!
標準和名としては、「ガザミ」、ですが、
西の方では、ワタリガニ、あるいはヒシガニと呼ばれることが多いです。
ちなみに、写真のものは、淡路産。
雌ガニで、甲羅の内側にはに卵(=内子)があります!
このワタリガニ、
今まで店では 夏から秋にかけての卵を抱いた雌カニ、
あるいはその産卵期の交尾後の太った雄カニを使うことが多かったのですが、
実は春から初夏の今の時期も、
市場には卵を抱いた雌カニが少量ながら入荷していて、
というのも、このワタリガニ、なんと一年に2度(?3度)産卵期があるのだとか!
なので、夏前の今の時期でも、量はわずかながらも、
卵を持った雌ガニに出会える、ということなんですー。
店では、「焼きガニ」の形でお出しするのですが、
「絶妙な焼き加減」でお出しする、
というのがくりた流。
「焼き」なんだけど、火が入りすぎない、という
絶妙なところで、お召し上がり頂くようにしています。
甲羅の中には、 オレンジ色の鮮やかな内子(=卵)!
それに加え、カニ味噌もしっかりと。
まずはこの卵と味噌の濃厚な旨味を存分に。
そして、身だって、甘い、甘いっ!
「あえて」のレアな焼き加減なので、
噛みしめるごとに、身からじわわっと、
身のもつ甘味、旨味、が出てきます。
夏ガニ、ほんまに美味しいんです。
冬のカニとはまたちょっと違う味わい。
旨味、甘味、濃厚さ、全てにおいて、
今のこの季節に、「ちょうど、いい」。
インパクトはありながら、それでいて爽やかですっきり、といった感じでしょうか?
兎に角、今の時期にとーーっても合うような気がします。
夏の蟹、ワタリガニ。
入荷は日によりますが、これからあとしばらく、お献立に登場予定です。
(日により御予算により、お出し出来ない場合もございます)
皆様、是非にー!
見え辛いんですが、
よく見ると、一番下の脚の先が、
舟のオールみたいに水かき状になっています。
この部分をを使って水中を自在に、
あちこち渡るように泳ぐらしく、
そこからワタリガニという名が
ついているんやそうです。